ここ最近、自動車業界では100年に1度の転換期が訪れていると騒がれています。
そのきっかけとしては2016年パリモーターショーにて独ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長が発表で中で『CASE』とうい造語と今後の自動車業界の変化、新しいビジネスモデルを発表していました。
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『CASE』を簡単に説明すると4つの頭文字を取った造語で
デジタルでつながること(Connectivity)
自動運転(Autonomous driving)
共有・シェアリング(Sharing)
電動化(Electric drive system)
といった今の自動車業界のトレンドとなっているもの
書店でも自動車関連の雑誌やビジネス書などで『CASE』という言葉を目にすることが増えてきました。
「電気自動車」「自動運転」など新しい技術で日々進化を遂げている自動車ですが、性能や技術ではなく「カーシェアリング」などのこれまでとは違ったサービスで自動車と私たちの付き合い方が変化してきています。
これからどのような変化が起きてくるのか?
今後の自動車業界の変化や未来をまとめてみました。
若者は車離れなんかしていない!!
最近ではニュースやメデイアなどでも若者の自動車離れが話題となっております。
数十年前まで車は憧れのモノでありスポーツカーや四駆、高級車などのラインナップが多くありました。
一つのステータスとして「稼いでイイ車に乗る!」がモチベーションになっていたりもしていました。
近年では環境保護の観点から自然に優しいエコカーブームの到来でハイブリッド車、電気自動車が席巻しております。
その理由の一つとして減税や燃費代の節約と車にお金をかけない傾向にあります。
若者1000人に対するアンケートの結果で車を所有していない人は
「車を買いたくない」29%
「あまり買いたくない」25%
と全体の54%に達していた
その理由として
「生活に必要無い」33%
「駐車場代、保険料などお金がかかる」27%
「クルマ以外にお金を使いたい」25%
といったところ
車に対しての「価値」が若者たちには下がっているようであまりお金をかけたくないという意見が多いようです。
車を所有することにはあまり関心がなく、必要な時はレンタルするといったレンタカーの需要や、ここ最近ではカーシェアリングへの関心が高まってきています。
若者は車離れをしているのではなく、車との付き合い方が変わっているだけで新しい文化、概念を世の中に生み出そうとうしております。
いつの時代も若者の文化は時代を変えてりきますね!
完全に遅れをとった日本の自動車業界
世界的にも日本は自動車大国と呼ばれ海外でも日本メーカーの車はとても人気が高く「丈夫で壊れにくい」として日本の物作りの質の高さを評価されています。
技術も世界トップクラスでモータースポーツ最高峰のF1参戦やダカール・ラリー参戦など輝かしい実績ばかりです
そんな日本の自動車業界ですが現在世界と大きな遅れをとっております。
海外では一般的になっているカーシェアリングですが日本ではまだまだ浸透していません。
『CASE』のS=共有・シェアリング(Sharing)を軸にしたビジネスの展開がまだま日本には少なく海外に比べ自動車業界は大きな遅れを取っております。
これまでのような自動車の販売やアフター、整備などの収益ポイントとは全く違ったビジネスモデルとして「モビリィティビジネス」での収益が見込めます。自動車の需要が所有することから共有することに変化すると「共有するためのサービス」が収益ポイントとなります。
例えば車を共有するために月額料金などの会員費の支払いで安定した収益を確保することもできます。
また、これまでは「平日の通勤時にしか車を使わない」「車は休日にしか乗らない」といった稼働率が低い車も多くありましたが、所有から共有にシフトすると複数人でシェアするので車の稼働時間が増えて市場の新陳代謝は大幅に良くなります。
ユーザーとユーザーをうまくつなげる仕組みがサービス化され今までとは違った分野からの自動車業界への参入が増えてくるでしょう。
『CASE』のC=デジタルでつながること(Connectivity)として海外ではすでに新規事業としてUber(ウーバー)などが有名です。
現在は世界70カ国・地域の450都市以上で展開している自動車配車サービスです。
タクシーとは違い、一般人が空き時間を利用して他人を目的地まで連れて行くサービスで小遣い稼ぎとして簡単に利用できます。利用後は運転手だけではなく乗客も運転手からの評価をされる「総合評価」を実施しております。
スマホアプリで簡単に利用できSNSアプリ同様にUber(ウーバー)利用者とつながることができるのでまさに時代にあったサービスとして世界中に広まっています。
日本でも導入を試みたが国土交通省からサービス中止の指導などもありまだまだ本格的なサービスインは難しいようです。
一般の人が自家用車で有償送迎する「ライドシェア(相乗り)」を可能にする規制緩和はまだまだ先になりそうで自動車業界だけではなく世界から大きな遅れを取ってしまっています。
100年に1度の出来事とは?
なぜ100年に1度の出来事と言われているのか?
その要因とも言われているのが「テスラ」「イーロン・マスク」の出現だと言われている。
車の流通や電気自動車の復活で自動車のあるべき姿を大きく変えてしまいました。
自動車のiPhone化と言われており自動車の販売ではなくそれを取り巻くサービスでの収益に着目したところだ。
「自動車」から「モビリティー」へと時代が大きく変化してきています。
今までに無かったシェアリングサービスやスマホアプリを使った配車サービスなど自動車のデジタル化が大きく進んできています。
この先自動車の在り方が大きく変わるであろうタイミングに差し迫っており、より自動車を使った便利なサービスが普及することは間違い無いでしょう。